9th 全国草原サミット&シンポジウム

〜川でつながる草原の恵み〜
流域コモンズで分かち合う、水源地域の豊かな自然とくらし

開催地プロフィール

うさぎ追いしかの山
 うさぎ追いしかの山・・・の歌にあるように、草原とその背後に構える山
は、かつて地域に暮らす住民が協働で管理し利用した「里地里山」と
呼ばれる場所でした。
 屋根の材料や家畜の飼料、肥料や敷きわらなど、かつて草は大切な
資源でした。しかし戦後は草の用途も限られ、多くの草地が放置され、
別の土地利用に変わっていきました。草地に暮らしていた動植物もすみ
かを追われ、少し前までは普通に見られた花やチョウが絶滅を心配され
るまでになっています。
 草地は、野焼きや放牧、刈り取りなど人がかかわり、草を利用するこ
とで守られる生態系です。草はまた、刈っても刈っても生えてくる頼もし
い資源です。今回の「全国草原サミット・シンポジウム」では、草地の再
生・利用をめぐる各地の先進事例を議論し、どうしたら草地を価値あ
るものとして保全できるのか、地域住民だけでなく「流域住民も参加す
る草地づくり」の可能性などについて話し合います。
 関東では初めての「サミット・シンポジウム」です。全国各地の皆様の
御参加を、心よりお待ち申し上げます。
開催自治体 みなかみ町
 群馬県の北部、利根川の源流部に位置する「みなかみ町」は、首
都圏に水を供給する水源地帯です。5つの日本百名山「谷川岳」「武
尊山」「至仏山」「巻機山」「平ヶ岳」を有する山岳の町で、自然を活
かした登山・スキー・ラフティングといったアウトドアスポーツが盛んです。 
 最近は、地域の暮らしや里山の自然・文化を素材にした「教育旅
行」「環境体験教室」「エコツアー」も推進しています。
みなかみ町ホームページ
開催場所 みなかみ町藤原 上ノ原「入会の森」
 ススキ草原11haとミズナラ林10haからなる町有地。かつては地域
住民が入会地として利用していた茅場でしたが、現在は、利根川流域
の市民団体、地元住民、行政が協働して保全と活用に取り組んでい
ます。
 春には野焼き、秋には茅刈りが行われ、刈った茅は、国指定の文化
財をはじめとした茅葺き屋根材に使用されています。 

森林塾青水HP